益子町地域おこし協力隊 大塚康宏さん(Uターン) インタビュー

【益子町地域おこし協力隊 大塚康宏さん(Uターン)】 インタビュー


●主な活動を教えてください。 

 道の駅ましこの広報、販促、デザイン業務が主な仕事です。WEBサイト制作や看板のデザイン、レストランのメニュー表作成、のぼりのデザインなども手掛けています。商品撮影やギフトカタログの作成、オリジナル商品のパッケージデザインもやらせていただきました。道の駅の業務以外ですと、土祭2018(アートイベント)の情報発信業務なども携わっていました。
 あと、フリーランスとしてWEBサイト制作などもやっていますが、今は協力隊の仕事を優先しています。


●協力隊の前はどんな仕事をしていたのですか?

 高校卒業後、東京都内のゲームクリエイターの専門学校に2年通って、卒業後はゲームプランナーとして11年くらい勤めました。その後、ウェブサイト制作の会社に4年くらいいまして、そこで会社員として働きつつフリーランスとしても仕事を始めて。そのころは会社員とフリーランス半々くらいで働いていまして、その後、地域おこし協力隊になりました。

 協力隊制度を知る前から、会社はいつか辞めようと思っていまして。
震災後あたりからUターンしたいなと思っていたんです。でも当時はゲームプランナーとして働いていたので、Uターンするにしても仕事はどうしようと考えて、WEBの仕事なら田舎でも仕事できるかなと思ってWEBの仕事に就きました。

 協力隊制度を知ったのが、ちょうどWEBサイト制作会社を辞めて完全にフリーランスになったばかりの頃だったのでタイミングがよかったです。

  ~ なるほど。タイミング大事ですね!大塚さんの中ではUターンしたいが先ですか?そ
  れともフリーランスになりたいが先だったのですか? ~

 判断が難しいですが、Uターンしたいが先でしょうか。
ゲームクリエイターのころ、仕事につまらなさを感じていまして。
自分が作りたいと思ったものを作れるわけではないので。上司に合わせないといけないし、自分のやりたいことができない葛藤や悩みからちょっと鬱になって働けない時期も経験したんです。
そのあたりから、Uターンしようかな、田舎でも自己実現ができる生活をしたいと思うようになりました。


●協力隊制度の話はどこで聞いたのですか?

 益子町の土祭2015(アートイベント)開催にあたり、実家の地区でも話し合いの場があるというのをFacebookで知りまして。その話し合いの場に都内から帰ってきて参加していました。地区のことを専門家と一緒に調べて、この地区にはこういう風土があるよという発表を聞いた上で、話し合う場です。それが2014年くらいですかね。その流れで土祭2015のイベントに一般参加者として参加して。そのとき、土祭担当の方と話す機会があり、自分がUターンしようと思ってることや、当時の仕事(WEBの仕事)の事も話していました。
その方から、地域おこし協力隊の話や道の駅ができるというのを聞きまして、声をかけてもらったのがきっかけです。

  ~ 都内で働きながら何度も帰ってきていたんですね。いきなり戻ってきたわけではな
  いのですね。~


●WEBの仕事だったら場所を問わずできますが、他の地域でという選択肢はなかったのですか?

 場所を問わずできますが、他の地域という選択肢はなかったですね。 
都内から何度か帰って益子に暮らす人の様子を見て、自分も益子だったら望んだ生活ができるかなと思って。将来的な子供や親のことも考えましたね。
 益子町は個人の手仕事作家さんも多く、移住者が多いのも特徴です。なかなか他の地域にはない風土かもしれないですね。益子には自己実現できる雰囲気があったんですよね。
たまたま実家である益子にそういう文化があってよかったなと思います。

  ~ なるほど。大塚さんが益子に帰ってきたのは偶然というより必然のようにも感じま
  すね! ~


●協力隊とは別の活動の中でボードゲーム会も定期的にやっていますが、なぜ始めようと思ったのですか?

 ボードゲームはゲームクリエイター時代に会社の中で勉強の一環としてやっていたんです。おもしろいってこういうことだよねっというのを自分たちで知るみたいな。
WEBサイトの会社に転職してからも、ゲームクリエイター時代の同僚と休日に集まって続けていまして、そしたら自ずとボードゲーム会のようなものができてきまして。そこにWEBサイトの会社の人たちも混ざるようになって、だんだん輪が広がっていったんです。
 ボードゲームをきかっけに徐々に知り合いが増えていき、場づくりや人のつながりができていったんですよね。自分の中で、それがおもしろいなと感じました。

  ~ ボードゲームをきかっけに、新たな場や繋がりができていったんですね。 ~


●大塚さんがこれからやりたいことは?

 ボードゲ―ムカフェをやりたいです。
ただ、ボードゲームの認知度が地方ではまだ低くて。都会ではボードゲームカフェもありますが、田舎ではあまり知られていない。それで、認知度を上げるという目的もあってボードゲーム会を始めました。
あと、自分でボードゲ―ムを作りたいです。
自分が企画して作ったボードゲームを販売する。これもやりたいことの一つです。
それを益子の作家さんと一緒に作りたいですね。手仕事のまちだから作家さんとできたらおもしろい。そこが益子ならではかなと。

  ~ 益子町ならではのボードゲームができたら素敵ですね! ~

 益子町にあるコミュニティスペース「ヒジノワ」の2階を任期後シェアオフィスとして活用させていただける事になりまして、1階に展示スペースがあるのですが、平日はそんなに使われていないので、もっと使えたらと思って、そこでボードゲームの販売も考えています。僕が仕入れて、デザインの仕事をやりながらボードゲームの接客・販売できたら面白いなと。今は道の駅でボードゲーム会を開催していますが、ヒジノワの改修が終わったら、ヒジノワでも1回だけイベントでやった「ヒジノワボードゲームカフェ」も再開したいですね。

  ~ オフィス兼ボードゲームカフェもいいですね! ~


●今までに印象に残っている活動は?

 協力隊としての活動ではないのですが、ボードゲーム会が印象に残っています。
デザイン業務も喜んでもらえるのでもちろん嬉しいです。
ただ、ボードゲームは広がり方がおもしろいなと。可能性がある。まだまだ伸びしろがありますね。
 この前は鹿沼のゲストハウス「CICACU」でカレー食べながらみんなでボードゲーム会やったり。「ヒジノワ」でやったときは、向かいのBarで飲んでいた人が飛び入りで参加して、予想していなかった繋がりができておもしろかったですね。

  ~ いろいろな場所でやられているのですね!ボードゲームの可能性、まだまだありそ
  うですね。 ~


 子どもの頃、友達と集まってファミコンとかやっていて楽しかった思い出があります。
自分は人が集まって何か皆で楽しむという文化を引きづっているのかもしれないですね。

  ~ ボードゲームは初めましての人同士でも楽しめるし、「きっかけ」や「場つくり」
  には最適ですね。そこがボードゲームの魅力ですよね。大塚さんが作ったボードゲーム
  をみんなでやってみたいです!楽しみにしています。 ~

                 

                        文 榎本真紀子 / 写真 柴美幸

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